PRALINES
≫≫PRALINES -プラリネ-
2007/02/25 発行
A5/22p コピー誌 ¥200
藤三原作沿い設定での高校生編。
藤代が片思い自覚の巻。
完売いたしました、どうもありがとうございました!
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玄関で靴を履いていると、今の今まで俺なんか相手にもせずパソコンに向かっていた三上先輩がガタガタ慌てて出てきた。
「待て藤代、待って…」
イテっ、と言いながら出てきた先輩は(どっかぶつけたんだ)ドア脇から、準備万端で靴も履き終わった俺を見てふ、と悪気なく笑った。
「コンビニ行く?」
相手にされない俺が拗ねて帰るんだとは思いつきもしない様子に、ついため息も出る。
…まあほんとに帰る気なんかないんだけど。
これだけ当然のようにほったらかされるといっそすがすがしい様な気もする。それでも、若干の意思表示としてめいっぱいの作り笑顔で言ってやった。
「行きますよ。セブンに」
行き先を強調すると、俺の意図が読めたのか玄関先まで出てくる。
「悪かった。もう終わらすから、ap行かね?」
ほら来た。
この家から最寄(片道三分だ)のコンビニはセブンイレブンだけど、先輩の欲しいものはampmにしか売ってないのだ。
怒った顔をするとか、やだ、と突っぱねてみるとか、そう言うことが思いつかない訳じゃないけど、それより慌てて出てきた理由がアレだと思うと可笑しくなってきて、ついにっこり笑ってしまった。
「じゃあ原チャ貸して」
パッと手を広げて差し出すと。脇のシューズボックスに放ってあった鍵と、ポケットから探り出した五百円玉を握らせてくれた。
「よろしく」
またその物言いが可笑しくて、(よろしく、って!)もう我慢が出来ずに噴き出してしまった。
「何笑ってんだよ…」
「あはは…! なんでも…! 帰ってくるまでに終わらせておいて、相手してよね」
「…はいよ」
ドアを出る背中に返事を受け取って、俺は先輩のために原チャを走らせ、コンビニに向かいました。
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「あれ」→ampmのプレミアムなめらかプリン。 管理人が一時期ヘビーローテーションでした。